「誰でもすぐできる作曲」

皆さん、適当に鼻歌を歌ったことはありませんか?
これも立派な作曲なのです。
そのような自分の内から湧き出る音楽を気軽にPCをつかって書き留めて、音声データや楽譜データにしてみましょう。
データにして残すことで、自分にとって大切な財産となりますし、多くの人に聞いてもらう作品にもなり得るのです。

「作曲のためのフリーソフト」

●ピアノロール(鍵盤表示)・多重録音で作る

楽譜が苦手な方、ピアノロール(鍵盤を縦に表示したもの)で打ち込みたい方、実際に楽器を演奏して多重録音して曲を作りたい方・・・
上記のような方々が作曲する場合は、DAW(Digital Audio Workstation、ディーエーダブリュー、通称:ダウ)という音声編集機能とMIDI(電子楽器演奏データ)編集機能を複数トラックでできるソフトを使います。
フリーのDAWの代表的なものを厳選して紹介します。

 

Ohm Studio

 

オンラインで共同で音楽制作できるクラウドDAWとして開発されたDAWソフト。

フリーパートナープラグイン2種(アンプシュミレーター+リバーブ)マルチインストゥルメント(1.5Gb サウンド)Frohmage Filterなどが無料版でも付属している。

無料版の機能制限も、16bit以上のクオリティのレコーディング+ハイクオリティオーディオエクスポートができないだけであり、ほぼ通常のDAWとして使うことができるようである。

英語や使用感に抵抗がなければフリーDAWの第一選択肢ではないかと考える。


REAPER v0.999

 

海外で広く使われてる有料DAWのREAPERですが、正式リリース前のv0.999までは無料かつ制限なしで使えます。日本語化のプラグインも有志によって作られてます。
内蔵エフェクトもいろいろ入っており、外部からプラグイン(VST、DirectX)を入れることもできます。
2006に開発されたもので、それ以降のバージョンは有料なので、フリー版は年月を経るごとに機能が古くなっていきます。
しかし、現状では問題なく使えるレベルでできています。
最新有料版も、30日間は試用期間として無料で使えます。それ以降は有料版切り替え催促メッセージが毎回表示されるようになります。
※有料版は$60という比較的安い価格で使えます。このソフトで年収$20,000でるようなプロフェショナルな方は$225(これでも普通の価格)支払うことになっています。

Music Studio Producer

 

国産のフリーDAW。VSTエフェクト・VSTインストゥルメントにも対応。有料上位版があり、それとの違いは、外部MIDIの一系統(16ch)に制限、
オーディオ入出力が同時に2ch(ステレオ)に制限、内部演算の制限ぐらいなので、それほど困ることはないかもしれない。


Tracktion4

もともと、Mackieが販売していたDAWですが、現在はBehringerの一部製品を買うと、無料で使用できます。音源は付属しませんが、VSTが使用可だったり、DAWの基本的機能は制限なしで使えるので、対象製品を購入している場合はお試しいただくといいでしょう。

有償アップグレードで上位版にすれば、比較的安い価格で、メロダインの下位版が手に入るようです。


その他にも、機能の制限はあるが優れたフリーDAWとして、「Studio One Free」「FL Studio(DEMO)」「Pro Tools | First」や、各種音響製品についてくる有料DAWのバンドル版などがある。

有料版購入の参考にそれらを使ってみるのも良いだろう。

 

●楽譜で作る

楽譜が読み書きができて、楽譜のほうが作曲しやすい!という方や、実演すること前提で作る方はこちらで作ってみてもいいでしょう、こちらで作ってから上記のDAWで音をトリートメントしていくといいかもしれません。

Muse Score

 

フリーの楽譜作成ソフト、楽譜作成ソフトというとフィナーレやシベリウスというような高機能高価格のものが有名ですが、このソフトもなかなか機能豊富です。
日本語表示可能、簡易の日本語説明書もあります。
MusicXML や MIDIなどでのインポート・エクスポートが可能で、その他の音楽制作ソフトとの連携にも困らない。

※今後、Muse Scoreのデータの教材も出てくる予定なので是非ともインストールしてみてください。

いろいろことを書きましたが、なんとなく参考にしてもらって、自分にあってると思う音楽制作ソフトを入れましょう。
とりあえず、音を書き留められたらいいのです。
メロディーから思いつく方はとにかくメロディーを打ち込んで、それに合うようなコード(和音)やハモリを感覚的に打ち込めばいいのです。
コード進行が先に頭に響く方は、まずコードを打ち込んで、それにメロディーをのせればいいのです。

リズム先行型も同様。
こんな感じで、とりあえず気軽に打ち込んでみましょう。もしそれすら難しいと思うなら、適当に打ち込んでも構いません、なんなら最初はサイコロ振って音を決めてもいい。
まず、作曲に対する抵抗感を無くしてみましょう。

「自動作曲で遊んでみる」

最近はよくできた自動作曲システムが開発されてます。”自動作曲システム オルフェウス”と検索してみよう。
研究開発目的で公開されている、インターネットブラウザ上でできるフリーの自動作曲システムです。
適当な歌詞をいれて、簡単な設定をするだけで、入力した歌詞に合成音声のメロディーと、曲想にあった伴奏と、譜面までも出力されるのです。
※二重唱でハモらせることもできます。
作曲に詰まったときは、少し参考にしてみてもいいかもしれません。ただ遊ぶだけでも、勉強になるかもしれませんね。

自動作曲システムの最高峰はPG musicの開発、イーフロンティアが日本語版販売元をしている、”BAND IN A BOX”シリーズでしょう。
しっかり有料ソフトではありますが、なかなか遊べますし、アレンジの参考にもなるでしょうし、フリーの音楽素材に困ってる方には救世主となるかもしれません。
簡単な条件を指定するだけで、完全自動作曲できます。作曲したメロディーにコードをつけさせたり、作曲したコードに指定したジャンルにあったアレンジを施したり、既に出来ている曲をリハーモナイズしたりももちろんできます。
オーディオファイルのコード進行分析といったこともできます。

「ボカロを買う前にUTAUに歌わせよう」

ボーカロイドを買うにはボーカロイドエディターと歌手ライブラリをそれぞれ買う必要があり、それなりの出費が必要になります。

(最近は定期購読で、ボーカロイドと周辺ソフトが手に入る「ボカロPになりたい!」というものがあります。Ranaというボーカロイドが1号目から付属しており、購読継続でライセンス期間が伸びていき、最終的には永久ライセンスが手に入ります。)

無料で、合成音声に歌わせたいなら、上記の”オルフェウス”や、よりボカロのように自由に歌わせることができる”UTAU”というフリーソフトがあります。
”UTAU”で検索してもらうと、様々な歌手ライブラリが存在することがわかると思います。

色んな歌手ライブラリの多くを無料で使える上に、誰でも歌手ライブラリの音源になれるのが特徴です。
管理人あしもすも、かつてUTAUの歌手ライブラリを作ったことがありますが、収録は結構根気のいるものですが、なかなか面白いので、是非ともチャレンジしていただきたいですね。
細かいいじり方は、検索して頂ければ、いろいろ出てくると思いますので是非探してみてください。